PEOPLE’S VOICE #005
オーダーメイドの靴作りを手掛ける
白子町育ちの靴職人
くつつくりカフェ/小高善和靴工房
小高善和さん

靴工房を開いたのはいつですか
9年前の2010年5月頃に、白子町で靴工房を立ち上げました。ここは、私が少年時代から過ごしている場所なんです。小学6年生になる時に、千葉市から祖母が住むこの町へ引っ越してきました。高校卒業後は進学のために東京でしばらく暮らしていましたが、20代前半にまた白子町に戻ってきました。その後、色々な仕事をしながら靴を作るための技術を身につけて、白子町で開業しました。
茂原市など、人が多い地域での開業も考えましたが、近所で家具の受注と木工教室をされている方を知って「ここでもできるんだ」と背中を押してもらい、自宅の一角で工房を始めることを決めたんです。
手作りされた靴を持つ、小高善和さん。倉庫をリフォームして作った工房は、心地よい革の香りがします。
白子町の魅力的なところは
都市部から帰ってきた時に、夜空の星を見るだけでなんだかホッとします。自宅の庭から見上げるだけでも星空が満喫できるんですが、夕方の海岸で薄い月がだんだんはっきり見えてくるのを眺めたり、大きな流れ星を見つけたりと、広くて人工の明かりが少ない夜空のおかげで星空がとってもキレイです。
「白子町は(移住場所を探している人にとって)以外と穴場で、良いところなんです」と語る、小高さん。
実際に住んでから気付いた、「白子町の良いところ」は何ですか
空が広く、自然が豊かで、適度に静かなところです。朝、晩は波の音が聞こえます。現在子育て中ですが、希望した保育所にはほぼ入れますし、土曜保育が利用できる保育所や、病児保育をしてくれる病院もあるので本当に助かっています。車で移動するのに立地が良く、高速道路を使えば2時間程で千葉県内のおおよその場所に行けます。茂原駅を利用すれば、電車で都内まで座って行けますよ。

 

私は靴工房として開業しましたが、はじめは気軽に作れるもの、小さなキーホルダーやコインケース、サンダルなどを手掛けていました。サンダル作りのワークショップに参加した方が靴作りにも興味を持ってくれ、本格的な靴を作る前のウォーミングアップとして用意したベビーシューズやバブーシュというアイテムが今では自分を支えてくれるものになっていって…。と、人と人がつながっていく不思議な縁を感じています。集客に特化した場所で開業していたら、また違ったスタイルで営業していて、今のような横のつながりは作れなかったかもしれません。

静かで土地が安くて、人のつながりも築ける。こんな穴場的ポジションの白子町は、アーティストにとって住みやすいところだと思います。この町に住むことを決めたら、ゆっくり自分のペースでもいいので、地域行事などにも参加して欲しいですね。そうやって顔を合わせる機会を増やすことで、白子町がもっと「良いところ」になっていくと思っています。

オーダーされる方とじっくり話をしてから、心を込めて丁寧に作り上げていきます。

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